一生自分の歯と付き合っていくために
これまでは、「歯が痛くなったら歯科医院に行く」という考えが当たり前でした。また、むし歯や歯周病を治療しても、次に歯科医院に行く機会といえば、再発したときや、別の箇所にトラブルが起こったときに限られていたことと思います。しかし、それでいいのでしょうか……?
歯というのは身体のなかでも自然治癒力のない唯一の組織。期間限定の治療が難しく、治療を重ねれば重ねるほどもろくなります。健康状態を維持するには、治療が必要になる前にメインテナンスすることが大切なのです。
近年では、歯科医院の役割が、「治療」から「予防」へと変わりつつあり、予防意識が高まっています。メインテナンスのために歯科医院へ積極的に通いましょう。大事なことは、「歯医者を上手に利用する」という姿勢・考え方です。
山村歯科クリニックでは、むし歯や歯周病の治療終了時に、次回の定期健診に適した推奨日程をご案内しています。もちろん、この定期健診は強制ではありません。しかし、定期健診を受けている方と受けていない方とでは、再発する確率に差が生じるというデータがあります。
永久歯を失うと、それを補うために1本数十万円の治療費がかかるといわれています。ご自分の歯をどれだけ長持ちさせられるかは、患者様の意識次第です。たとえ歯が痛くない場合でも良好なコンディションを維持するために、定期健診を受けましょう。
乳歯は未完成の歯といわれ、やわらかいうえに中がスカスカな状態。むし歯になりやすく、進行も早いものです。また、お子様は自己管理が不十分なのでケアが怠りがち。さらに、乳歯はいずれ生え替わりますが、乳歯がむし歯だと永久歯もむし歯になりやすく、歯列にも悪影響を与えるものです。
そういったリスクを補ってあげられるのは、お父様やお母様の役目。仕上げみがきは必ず行ってあげましょう。特に夜のケアは念入りにしてください。また、ホームケアではケアしきれない部分は必ずありますので、積極的に定期健診を利用していただきたいと思います。